初音ミクみく

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出た!初音ミクみく「Y2 SPRING 2010」へ出陣!

2010年3月1日に、新ヤマハ銀座ビル 地下2階スタジオにて、「Y2 SPRING 2010」というイベントが開催。今後のVOCALOID界隈の動きが伺えそうということで参加してみますた。ちなみに、今回発表されたのは次の3テーマ。これらをさっくりレポートでつ。

1. VOCALOID2進化系AI兵器攻撃カウントダウン →VOCALOID-flex
2. クラウド発、音楽制作にもそうじゃなくても VST →クラウド型VST
3. 初音ミクの破片 ?セカイロイド襲来? →エアキャラ「初音バグ」

やってきますた、ま新しい新ヤマハ銀座ビル

新ヤマハ銀座ビルは基本楽器店なので、楽器が多数陳列。ここはDTMコーナー

以下イベント内容
1. VOCALOID2進化系AI兵器攻撃カウントダウン
剣持氏が登場し、まずは先日発表されたVOCALOID-flexについての紹介。それによると、VOCALOID-flexとは、"テキストを音声変換する"ものではなく、「細かい調整をしやすくするにはどうしたらいいかを考え、それを企業向けに提供する」ものだとか。微妙なニュアンス。最終的に、ユーザーにどんなサービスなり、アプリなりが提供されるかは、ライセンスを受ける企業次第な感じ。

VOCALOID-flexのデモとして「本当にありがとうございます」(DBはミク)という言葉を発声。"本当に"の部分の抑揚が効いていて、感情が表現されてますた。下の画面は、「VOCALOID-flexでは、ピッチや音素のコントロールがフレキシブル(←flexの由来)に調整できる」というデモ。マウス操作で抑揚を自在に調節。なお、この画面はあくまでも開発用で、最終的なユーザーインターフェイスは、技術提供した会社が開発することになる。

コナミデジタルエンタテインメント、小島プロダクションの村岡氏が登場。VOCALOID-flexを使用した第一弾「メタルギアソリッドピースウォーカー」(コナミ)を紹介。VOCALOIDの採用理由は、AI兵器を誰に(声優)しゃべらせようかと考えていた段階で、VOCALOIDだったら、ボスがしゃべるだけじゃなく歌えたりもする…ちょっとこれはおもしろそう、と考えたから。ゲームで使用している音声は、人間の声のしゃべりを元にして作り上げているということで、「いくぞっ」といった感情の激しい言葉の人間版とVOCALOID-flex版を続けて再生(声を元にしているのは、ちょっと「ぼかりす」っぽい)。せっかくオリジナルVOCALOID音源を作ったということで、ゲームには「NetVOCALOID」を使用して、プレイヤーがAI兵器の声を入力したり、AI兵器のハミングに歌詞を付けたりする機能が備わる。


2. クラウド発、音楽制作にもそうじゃなくても VST
クラウド型VSTの紹介(ボカロとは直接関係ない話)。クラウドサーバー上にVSTプラグインを用意し、それをSaaS提供することで、いつでも手軽に任意のVSTを利用できるようにするソリューション。データは基本的にサーバーで処理される。

Cubaseからクラウド型VSTにPluginDockというドライバを介しアクセスするデモ。上の音声データに対し、リバーブ(左下)とピッチ補正(右下)を施しているシーン。なお、実行のたびサーバーにアクセスして処理するために再生時に2秒ほどの待ち時間が生じる。これを回避する手段として、プラグインそのものをダウンロードしてクライアントマシン上で処理するというアプローチも用意。これで待ち時間はかなり短縮される。


3. 初音ミクの破片 ?セカイロイド襲来?
「初音ミクの破片」というナゾのキーワード。続けて、クリ社の佐々木氏とグッスマの安藝氏が登場。佐々木氏によれば、本日の発表は、「これからナニカが起こるぞ」…という前振りだそうでつ(正直すぐるーw)

スクリーンに突然表示される謎キャラ「初音バグ」さん(名前の由来は今後明らかになっていく)。キャラ(「初音バグの"あ"」と呼んでますた。「初音バグ」は全体総称)を見て、佐々木氏いわく、「断片というには丸っこい感じ」と一言。お腹に「あ」の文字。これはVOCALOIDのもつ50音のうちの1つ「あ」を視覚化したもの…というわけで"断片"。なお、口が常時「あ」の形をしているわけではない。また、この3Dアニメーションでは無声。


「あ」もいれば他もいる…ということで初音バグの仲間たち。「あきさま はぴばすで」というメッセージになっている。

佐々木氏が手にしていた「初音バグ」フィギュア。グッスマ製作

初音バグにより何をするのかの説明では、頓智ドットの井口氏登場。「セカイロイドとは?」の問いに、「セカイカメラ×エアキャラ×ボーカロイド」というキーワード。簡単に言えば、「セカイカメラのヴァーチャル空間に、エアキャラとボーカロイドをどううまく落とし込んでリッチコンテンツにするか」というチャレンジだとか。

セカイカメラのバーチャル空間に「初音バグ」が登場した初めての瞬間。エアタグと3Dキャラが混在。「まだ、あまりできることはないんですが」としながらも、触ると、左右に揺れたり、くるくる回転したりの反応。現在は、「ユーザー(持ち主)の居る場所にくっついてくる」仕様となっているそうだが、「出現場所や出現時間については今後試されることになると思う」とのこと。もしやこれは「電脳ペット」化のフラグでつか?^


「ヤマハとしては、ここに音を絡めていきたい」ということで、セカイカメラの向きを変えると、それに追従して、エアタグに関連付けられている、人の声、鳥の鳴き声、ピアノ演奏音などが聴こえる、というデモンストレーション(写真中央に「小鳥」。このデモでは初音バグが「あああ」と叫んでいる)。セカイカメラというプラットフォームでNetVOCALOIDを利用することで、臨場感を出したり、なんらかの新体験ができるのではないかとアピール。ちなみに、セカイカメラそのものは、すでにサウンドタグという機能をもっているそうでつ。

最後に座談会。佐々木氏によれば、セカイカメラのバーチャル空間に、初音ミクのムーブメントを持ち込むために、仮にそのまま初音ミクを表示して、しゃべったり歌わせたりするのは、まだ現実的ではない、とのこと。そこで考えているのが、「あ」というひとつの音のバリエーションで、鳥の鳴き声やアンビエンス的なものを生成し、初音ミクのバリエーションとする方向。実際、初音ミクの進化の取り組みとして「あいうえお」の母音の表情をさらにつける実験中なので、それとリンクする可能性あり。その他、「まだ夢を語っている段階」としながらも、音に反応するギミック入りのリアルな「初音バグのフィギュア」(玩具?)という展開や、ユーザーが作ったデフォルメキャラクター(ピロリ菌、たこルカ、シテヤンヨ)をセカイカメラに登場させる、といった展開などもトライしてみたい。それに対し井口氏曰く、たまたまtwitterで"貼音タグ"というつぶやきを見つけ、そのとき「派生キャラがウィルス的に音を貼りつけていくイメージが浮かんだ」等々、これから起こるであろう化学反応に期待…よのさ


追記
ITmediaに記事がきてたのでメモ。VOCALOID-flexを使用した「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」の音声視聴用の動画も掲載されてまつ。

ITmedia「「テキストの音声化ではない」しゃべるVOCALOID「flex」が狙う市場」
ITmedia「楽器とエフェクターをクラウドに――ヤマハが示す、IT×音楽」
ITmedia「音がAR化する日は来るか? セカイカメラに電脳キャラ「セカイロイド」襲来」

他からもきているのでメモ。

AV Watch「初音ミクの破片“初音バグ”など 「Y2 SPRING」開催 ?喋るVOCALOIDも登場。ヤマハらが技術発表会 」
CNET Japan「街角で出会える初音ミクの破片「初音バグ」、セカイカメラに登場へ」

キャラクターデザインは「ウサビッチ」などの制作を手掛けたCGプロダクションのカナバングラフィックスが担当している。

youtubeに初音バグの3Dアニメシーンがうpされていたのでメモ
初音バグ


AV Watch「第408回:Y2プロジェクトが取り組む「クラウド型VST」? 月額制での低価格化やiPhoneへの可能性も ? 」

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頓智・日記に「Y2 SPRING 2010」に関する"謎の告知"が出ているらしい件 twitterを見る [初音ミク-音楽] 2010/03/02(火) 10:59:51 | ニュース | コメント:0

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