>ボーカロイド公式サイト「【テーマ:ボカロの10年】ドリームクリエイター #83でVOCALOID発表から10周年を振り返ります。」
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>【テーマ:ボカロの10年】ドリームクリエイター #83
2013年2月26日は「VOCALOID発表10周年」の記念日!
ということで、豪華ゲストを招き「ボカロの10年」を 振り返ります!
いまや日本を代表するポップカルチャーとして 進化を遂げた「VOCALOID」の世界を徹底解説します!
ボカロ史に大きな足跡を刻んだあの方からお祝いのコメントも!
密着VTRには、天才ボカロP・八王子P そして平野綾も登場!
ざっくり内容メモ



2000年3月ごろ
・当時の剣持氏の上司が「歌声を合成する技術」を開発しましょうということで、4人ぐらいのグループで開発をはじめた
・それまで提携関係にあったスペインのバルセロナにあるポンペウファブラ大学と共同研究をはじめましょうということになったのが2000年3月になる
・当時はVOCALOIDという名前はなくDAISY Projectと呼んでいた
・"DAISY"の由来は、1961年にベル研究所が世界ではじめて発表した、歌声合成による歌の歌詞が「DAISY DAISY~」だったことから、それにあやかってつけた
・人間のように合成でき、シンセのように普通に使ってもらえるものを目標にしていた
2002年7月
・剣持氏がクリプトン社をはじめて訪問した
・そのときの出張報告書には、今後どのように提携していくかや、DTMにこだわらず幅広い応用を考えていったほうがいいのではないか、バーチャルアイドルとして売り込みをはかっていったらどうか、といった今につながるディスカッションの内容がかかれている

2003年2月26日
・VOCALOIDというものを開発していると、ニュースリリースとともに、浜松商工会議所に新聞記者を集めて新聞記者発表をした。
・ちなみに2月25日は剣持氏の誕生日だったが気が気じゃなかった
・2003年3月6,7日ぐらいに開催されるフランクフルト「ムジークメッセ」で発表しますと告知した
2003年3月6,7日
・実際にフランクフルトで発表をした
・ちょっと入りにくい場所にある会議室で1日に4,5回デモンストレーションしていた
・一番最初は人があまり来なかったが、口コミでだんだん広がり、最後の日には常に満席状態だった。それを見て、これは絶対何かある、という手ごたえを感じた
・そのときに合成するとこうなりますよ、というサンプルCDを配っている。サーバーを調べていたら、そのときの音源も出てきた
・そのうちの「Kimi no uwasa」(風雅なおと氏の音源によるもので、当時は内部でTAROと呼ばれていた。VOCALOID1とも音のつながりがちょっと違ったりする)を披露
・この曲を作ったのはコンサルティングに入っているスタジオのボーカリスト比山貴咏史氏で、VOCALOIDの魅力を伝えられる曲というリクエストをして出来上がった曲。比山氏は事実上の最初のボカロPである
・フランクフルトでは剣持氏「ドイツ人になめられたらあかん」ということで金髪にしていた
・本イベントののち、クリプトン社とZERO-G社と契約を結んで、一緒にやっていくことになった
2004年1月
・ZERO-G社から初のVOCALOID製品LEONとLOLAが発売される
・プロトタイプは2003年に発表されたが、仕上げるために1年かかった
・当時は、同時多発テロの時期だったため、ヤマハがイギリスを渡航禁止国としていたことから、ロンドンで打ち合わせができず、わざわざミュンヘンで行っていた
・LEONとLOLAの評判はよく、イギリスのSOS(SoundOnSound)でも好意的にとられていたが、「こんなものは現場では使えない」などと一部に酷評する雑誌もあった。当時(Ver.1)はレンダリング合成しかできなかったため、「3分待ってこの音かよ」などと書かれ、もっと頑張らなくてはいけないと決意した
ZERO-G社のドム・キーフェ氏からコメントVTR
「Zero-G社は、2003年からYAMAHAの「ボーカロイド プロジェクト」に、かなり初期の段階から協力させて頂いています。YAMAHAから初めてオファーが来たとき、私たちはとても感激し、このようなすばらしいプロジェクトに参加できることを誇りに思います。Zero-G社は最初に、意欲的に2003年4月にドイツフランクフルトで開催された「ミュージクメッセ」でボーカロイドの試作版を発表しました。その後、ボーカロイドのデータベースを制作するため大変なプログラミングの作業を行うことになりました。このプログラマーの訓練中にも私たちは世界初の英語版ボーカロイド「LOLA」「LEON」を開発し、その後も彼らのベースを使い、「MIRIAM」を完成させました。そこから、私たちはまた新たにVOCALOID2の製品として「PRIMA」「SONIKA」「TONIO」を出しました。そして昨年末、エンジンとしてVOCALOID3を採用した最新ボーカロイド「AVANNNA」をリリースしたところです。「AVANNNA」はおそらくこれまでで最良のボーカロイドだと自負しています。


私たちZero-G社はYAMAHAとボーカロイドに出会えたことを、とても誇りに思っています。剣持秀樹さん、そしてYAMAHAスタッフのみなさん、10年間の努力を心から感謝いたします。Zero-G社を代表してYAMAHA株式会社に感謝と、ボーカロイドの10年に渡る成功にお祝いを申し上げます。ともにさらなる成功が待っていることを祈っています」
・Zero-Gとの出会いは、クリプトン社がZero-G社と当時取引があったことから、ヤマハに「多分興味を示すでしょうから行ってみたらどうです?」と紹介してくれたことから。
・実際に行ったのは2002年の夏か秋ぐらい。ロンドンから電車で4時間ぐらいかけて、イギリスのエクセターという町に降りた
2004年11月5日
・クリプトン社からはじめての日本語ライブラリ「MEIKO」が発売される
・日本語国内で日本語で楽曲制作に使ってくれる人が現れるんじゃないかなと期待していた
・(一般ユーザーが作った)MEIKOを使った楽曲は、当時は発表する(動画サイトのような)場がなかったので、耳にする機会はあまりなかった
2006年2月17日
・クリプトン社から日本語VOCALOID第2弾「KAITO」が発売される
・KAITOは、ヤマハがプロトタイプでやっていたものをクリプトン社に製品として仕上げていただいた
・KAITOではVOCALOID 1.1という(MEIKOより)少し中身をよくしたエンジンが使用された。そのようなこともあり、MEIKOとKAITOのあいだには1年半間隔があいている
2006年12月12日
・ニコニコ動画(仮)誕生
2007年1月15日
・ニコニコ動画(β)がサービス開始
2007年1月18日
・アメリカ・アナハイムで開催された「Winter NAMM Show2007」でヤマハがVOCALOID2を発表した
・VOCALOID1、VOCALOID1.1から完全にエンジンを入れ替えて、もっと音質よくしたのがVOCALOID2。スペアナで帯域をみるとVOCALOID2のほうが上が伸びている。VOCALOID1で不得意なかすれたような音声もVOCALOID2で出せるにした。生々しい声になった。
2007年3月6日
・ニコニコ動画(γ)がサービス開始
・剣持氏がちょこちょこクリプトン社に出張していた。「ニコニコ動画」についての話がデスカッションの中であがっていた。「MEIKOを使った曲を投稿している人がいますよ」と教えてもらい、おもしろがって見ていた
2007年6月18日
・ニコニコ動画(RC)がサービス開始
2007年6月29日
・初のVOCALOID2製品「SWEET ANN」がPowerFX社から発売
・PowerFX社も「スウェーデンにおもしろいことをやろうとしている会社があるのでVOCALOID2のところとしていかがです?」とクリプトン社が紹介してくれた
2007年8月31日
・クリプトン社からキャラクター・ボーカル・シリーズ第1弾「VOCALOID2 初音ミク」が発売された
・剣持氏は当時、音声処理の国際学会「インタースピーチ」に出席するためにベルギーのアントワープにいた
・そこでVOCALOIDの発表をし、終わった後のレセプションでビールをたしなんでいるところに、クリプトン社の佐々木氏から電話があり、「量販でけっこう売れていますよ」という報告があった
クリプトン社の伊藤氏からコメントVTR
・ボーカロイド10週年おめでとうございました
・ボーカロイドと出会ったのは2002年の夏だったと思う
・剣持氏からこういった技術があるとレクチャーを受けたのが最初
・そのときはVOCALOIDという名前さえついていなかった。これによって何か新しいことが本当にできるんだろうなという予感を感じた
・製品テクノロジーとして発表されたのは2003年2月のフランクフルトで行われたミュージックメッセが最初で、伊藤氏もそこに居合わせていて、たくさんの人にテクノロジーを見ていただいて、感心の高さを感じたりもした
・そこから10年経って、いまでは世界中に初音ミクのファンがたくさんいるが、まさかこういう状況になるとは当初予想もしていなかった
・10年間でここまでたどり着いたといことは、またすぐ10年間20年間30年間、さまざまな形でVOCALOID技術が浸透していくと思っている。それによって音楽そのものを変えてくれる、新しい音楽の在り方を世の中に対して提示していけるのかなと思っている。
・そいった文化に立ち会えたこと、開発制作に携われていることに感謝すると同時に、これからもがんばっていきたいなと気持ちもあらたにした
・このたびの10周年おめでとうございました

福岡氏から雑誌「MIKU-PACK00」の報告
・読者アンケートで平均年齢が16.8歳だった
・一番多かったのが12~14歳の女子だった
・新しいジャンルとして認知されている
・若い人に受けいられたのにびっくりした
カラオケについての剣持氏のコメント
・剣持氏はときどき隠れてボカロ曲をカラオケで歌っている
・ミクの曲をオクターブ下げずに歌っている
剣持氏よりVOCALOID関連の告知
・つい最近KAITO V3がクリプトン社から発売された
・ヤマハからVOCALOID EDITOR for CUBASEが発売された
・インターネット社からGUMIの英語版が発売予定
・ヤマハでも10周年を記念して、コーラスであったり仮歌であったり、原点に戻るような形で、3人コーラスのライブラリがいま企画制作中。男性のボーカル。詳しくは近日中に発表
・コーラスを同じに打つと、全部音が同じ高さになってしまう。微妙にずらすようなプラグインを開発していて、3人がユニゾンで歌っているようなものを考えている

・iVOCALOID製品を10周年を記念して一週間ほど1000円に値下げする

関連サイト
>ヤマハのVOCALOIDのDEMOソングが聴けない!
>YAMAHAの作ったKAITOのデモ曲が上位にきている件について
>出た!VOCALOID.comに新ボカロ「VOCALOID2 VY1」特設ページが公開
>「VOCALOID と音楽ソフト産業」が開催されたらしい件
>ボーカロイド 公式サイトで「9/1、なにかが起こる」らしい件
>出た!ボーカロイド公式サイトがリニューアル!VOCALOID3は10/21発売
